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導入事例

CASIO Business : Case Studies[導入事例]
ハンディターミナル・PDA
株式会社菱食 様
2007年4月2日掲載
プリントログ管理ツールを活用し、印刷経費の可視化を実現
多様化する「食」のニーズに応え、食のフルシーンに必要な食材と中間流通機能を提供するナショナルホールセラー、菱食。同社の流通本部では、カラーページプリンタとして、カシオの「SPEEDIA N5300」を以前から使ってきたが、組織変更でプリンタを使う人数が増えたことから、新たに「SPEEDIA N3500」を追加で導入した。同時に、プリントログ管理ツール「LOGTORY」(ログトリー)を導入、経費削減のための資料として活用を開始した。
 
高精度でカラー印刷可能な新機種を追加導入
菱食 流通本部 流通開発部
新営業推進チーム 楠浩平氏
「我々の部署では、52週マーチャンダイジング、カテゴリーマネージメントを軸にした小売支援や、それらに基づく営業研修なども含めて、小売業様の支援を主な業務としています」と説明するのは、菱食 流通開発部 新営業推進チームの楠浩平氏。

顧客である小売業に提案する資料などを印刷するには、カラー印刷による高い説得力が欠かせない。そこで、流通本部では事務用のモノクロプリンタに加えて、以前よりカシオのカラーページプリンタ「SPEEDIA N5300」を活用してきた。

「昨年10月のアールワイフードサービスとの合併以降、組織変更によって事務所内の人員配置は大きく変わりました。我々の所属する流通本部のフロアにも他の本部が加わり、1フロアに約80名を抱える大所帯となった為、プリンタの利用機会増加を考慮し、新たなカラープリンタを増設しました。加えて利用方法についても検討するようになりました。」(楠氏)

新たなプリンタの検討を開始したのは、移動するという話が出てきた2006年秋頃のこと。菱食の年度は1月から始まり、フロア移動も同時に行われるため、それに合わせて機種を検討、予算を獲得して導入するというスケジュールだった。

「他社製品を含めて何機種かを検討した結果、『SPEEDIA N3500』を採用することにしました。N5300よりもコンパクトですし、LANや両面印刷にも標準対応しているため、イニシャルコストのメリットもポイントになりました。」(楠氏)

N3500は2007年の2月中旬に導入された。楠氏は、次のように評価している。

「N5300より印刷の立ち上がりが早くなりましたね。ですから、プリントをすぐに見られます。今後は、N5300を大量印刷に、N3500を事務用に、という使い分けを考えています」
 
コスト意識を高めるため、プリントログを管理
N3500の導入と同時に、これまでのプリンタでは実現できなかった新しい取り組みも行われた。プリントログ管理ツール「LOGTORY」(ログトリー)によるログ管理だ。N3500にHDDを搭載してログを保存しておき、ログトリーをインストールした管理用PCに取り込んで集計を行っている。

「我々の部署では、カラープリンタを使う際にも、基本的にはモノクロ設定としておいて、社内資料などはモノクロのまま印刷するようにしています。ですから必要なときだけカラー印刷を選んで使うのですが、この頻度がけっこう多いのですね。今や『アウトプットを紙で出すのか』と言われるような時代ですから、コストの高いカラープリントには風当たりが強いのです」と楠氏は言う。

そこで、プリンタの増設と同時にプリントログ管理も実施することを検討していた。

「経費削減のため、カラーを中心にプリント枚数を減らそうという声は部内でも多く聞かれます。しかし、どうしてもカラー出力が必要な印刷もありますから、必要なところをしっかり把握しつつ、コスト削減に繋げたいと考えたのです。ログ管理を実施するのは、どれだけ印刷量があるのかを各ユーザーに見てもらって、印刷コストを意識してもらうようにするのが目的です。また、ユーザー名から各部署に紐付けして集計し、各部署間でそれぞれのコストを割り振ることも考えています」(楠氏)
LOGTORYがクライアントPCのプリントログを集計
 
他部署への展開を視野に入れつつ印刷コスト削減に取り組み
ログトリーはさまざまな情報を収集する機能を備えている。このうち、菱食では印刷の枚数や日時、ユーザーといった情報を集計しているという。

「ログトリーの導入は、ログ管理用のPCにのみソフトをインストールしておけばいいので、思ったほどの手間はありませんでした。収集したログは画面で確認すると同時に、CSV形式でダウンロードしてレポートを作ることにしています。画面も機能もシンプルで使いやすいですね」(楠氏)

そのレポートは毎月実施し、部内で共有すると同時に、上役への報告を行う予定だという。

「まずは、どれだけ印刷しているのかを見て、各自にコストを意識してもらうようにするつもりです。『印刷』ボタンを押したら出力されてしまうのですから、その前に枚数確認の癖をつけてほしいですね。例えばワークシートの印刷などは、しばしば変な部分でページが切れてしまって枚数が増えていたりします。これでは資料性という意味でも問題ですから、コスト削減も含めて意識してもらいたいと考えています」(楠氏)

ログトリーでは、プリントジョブ名などの情報も取得できるため、「何の印刷にカラーを利用したか」を把握することができる。
「集計した結果、もしカラー印刷が非常に多いという結果になれば、プリントジョブ名などから、適切なプリンティングを指南するようなこともあり得ますが、今はそこまで望んではいません。基本的には、むしろ手間をかけずに管理したいと考えています」

また、印字率の情報からは、使用するトナー量の目安を割り出すことができる。現時点では部署ごとのコスト割り振りを枚数のみで算出することにしているが、より精度の高いコスト算出のために、印字率を用いた詳細な算出方法も検討しているという。

そして楠氏は、今後の展開について以下のように語っている。

「実は、我々の部署では、新しいシステムなどを率先して利用し、他の部署や各地の拠点などでも使えるかどうかを検討した上で展開していくという役割も持っています。ですから今後は、N3500やログトリーを、本部業務を担当している他の部署に横提案したり、各地の拠点に対して提案を行ったりしていこうかと考えています。これまでは、『カラープリンタはイニシャルコストが高い』という考えが強く、敷居が高いとされていました。N3500は、その敷居を低くし業務に必要なカラープリントを安価に利用できるようにしてくれます。さらに、ログトリーを使えば容易にログを取ることができ、ランニングコストの削減にもつなげられることでしょう」(楠氏)
【導入製品・ソリューション】
カラーページプリンタ SPEEDIA N3500
プリントログ管理ツール「LOGTORY」