skip navigation

導入事例

CASIO Business : Case Studies[導入事例]
レジスタ・タッチパネルPC
株式会社ナムコ福岡デザートフォレスト様
2006年9月29日掲載
頻繁に入れ替わる商品にも対応するため自由に画面設定できるタッチパネルレジスタを採用
福岡Yahoo!JAPANドームに隣接する複合施設「ホークスタウン」の一角に、ナムコが経営するフードテーマパーク、「福岡デザートフォレスト」がある。福岡デザートフォレストでは、カシオのレジスタ「BT-4000」とカクダ社の販売管理ソフト「商メイト For CASIO」を組み合わせ、頻繁に入れ替わる商品に迅速な対応を可能にしている。
 
来場者の嗜好に応えるため多彩なフードメニューを用意
ナムコ 福岡デザートフォレスト
ストアマネージャー 大山洋平氏
 
福岡デザートフォレストは、2005年8月にオープンした。もともとは、東京都豊島区にあるテーマパーク「ナムコ・ナンジャタウン」内にある「デザート博覧会」を独立した施設で作ったらどうか、というアイデアからスタートしたという。

このデザートフォレストという店舗形態は、後に他地域でも展開されることになったが、福岡デザートフォレストがオープンした当時はナムコにとって初めての挑戦であった。

デザートフォレストは、全部で1000種くらいの商品を時期によって入れ替え、常時200種くらいの商品を提供するという多彩な商品構成を持っている。元々ナムコの社内システムは、ゲーム会社としてのシステムであったため、店舗独自の販売管理システムを用意する必要があった。

店舗システムの検討はオープンに先立つ2005年6月頃から開始された。特にレジに関しては、機能や使い勝手などを重点的に検討したという。

「商品は頻繁に入れ替えています。ですから、ボタンに商品シールを貼って使うような従来型のレジでは、商品の入れ替え時に迅速な対応ができません。しかもその入れ替え処理を、システムの専門家でない我々でも簡単に行えることが必要です。また、店内のレジ配置も、お客様の流れなどを見て変えることがあるので、できれば無線LANを使って素早く移設できるようにしたいと考えていました」と、ストアマネージャーの大山洋平氏は語る。

そこで選ばれたのが、カシオのレジスタ「BT-4000」だった。タッチパネルを採用し、ボタンの色やレイアウトなどレジ画面の配置を自由に変えられる「フリーキーレイアウトシステム」を装備していることが大きなポイントだ。また、福岡デザートフォレストの店内には、「アイスクリーム工房」「スイーツマルシェ」「カフェコーナー」といったコーナーが設けられているが、BT-4000なら、それぞれのコーナーで扱う商品に合わせた画面設定も可能だ。

大画面で見やすいタッチパネル。
キーレイアウトも自在に変更できる
 
 
 
「このタッチパネルをはじめ、カシオのレジは使いやすいですね。画面には写真も使えますし、自由に設定できるので商品入れ替えの際にも素早く対応できるのはもちろん、スタッフの声を操作画面に反映させることも容易です。また、無線LANに関しては、隣接するゲームコーナーの電波干渉などの理由で当面は使わないことにしましたが、検討した時点で対応していたのはカシオだけでした」(大山氏)

販売管理ソフトには、カクダ社の販売管理ソフト「商メイト For CASIO」が選ばれた。仕入、販売、在庫管理、売上分析といった一連の機能を備えた小売店向けのパッケージソフトで、BT-4000をはじめカシオのレジスタに対応した画面設定機能なども備え、かつ低コストで導入できることなどが選択の決め手となった。
 
各レジとサーバーをLANで結び通信し合うことで効果的な販売を可能に
NextCELLによる、データベースの検索・抽出イメージ
BT-4000の配置と構成
福岡デザートフォレストでは、9台のBT-4000を導入し、現在はそのうち8台を利用している。商メイト For CASIOのシステムは、店舗バックヤードにサーバー、事務所に管理PCがそれぞれ設置され、各レジとLANで結ばれている。この管理PCは、発注や売上分析、そしてレジ画面設定などに使われる。

「店舗スタッフは、他の小売店の経験者が中心ですが、BT-4000に関してはまったく不満の声が上がりません。むしろ現場では、今まで使い慣れていたはずのボタン式レジより使い勝手が良いと評価してくれています。また、ボタン配置を覚える必要がなく、従来のレジよりむしろ素早く操作できると評判です」(大山氏)

福岡デザートフォレストでは、フリーキーレイアウトシステムを活用し、スタッフの声を反映して様々な工夫をしているという。

「例えば、頻繁に使うボタンは前の方のページに、使わないボタンを後ろのページに移動するといった変更もすぐにできます。また、例えばドリンクに関して言えば、暖かい飲み物は暖色系、冷たい飲み物は寒色系のボタンで表示し、さらに、ドリンクサーバーごとに少しずつ違った色を使うなど、一目で分かるようにしています」

キッチンプリンタを備えたBT-4000
なお、福岡デザートフォレスト内のBT-4000は、それぞれレシート印字用のプリンタを備えているが、そのうちの2台には、さらに追加のプリンタが取り付けられている。別のレジで会計した商品の発注内容を遠隔で印字するためのもので、「キッチンプリンタ」と呼ばれている。

「これを利用することで、例えばスイーツのコーナーで会計をする際に『一緒に飲み物はいかがでしょうか』と注文を受け、一緒に会計を済ませることができます」(大山氏)

その注文内容はカフェコーナーのキッチンプリンタで印字され、商品を素早く用意することができるという仕組みだ。客にとっては別々のコーナーで購入するより便利だし、店舗にとっても、他の商品を販売しやすくなるという利点がある。
 
販売機会や商品のロスを減らすため需要予測を活用
商品発注の際には、チャンスロスを出さず、また商品を余らせないよう、各商品が月にいくつ売れたかを分析し、さらに土日や野球試合などのイベント日といった条件を加味して需要予測を立てることが重要だ。そうした一連の処理も、この販売管理システム上で行われている。

大山氏は、商品の発注作業を販売スタッフ自身に担当させているという。それは、客の声を直接聞いているスタッフこそ、客の動向を把握できるという考えによるものだ。

「また、発注するということは、商品に対する責任が生じます。店の経営に参加しているという感覚を持ってもらうために、このような方法にしています」(大山氏)

社歴が長ければ、経験と勘による在庫管理ができる。しかし全員が社歴の長いスタッフとは限らない。そこで、システム上の需要分析機能が役に立つというわけだ。

福岡店の店舗風景。いずれ他店舗にも、同様のレジシステムが展開される予定だ
 
 
2006年3月、福岡店に次ぐ第2のデザートフォレストが名古屋にオープンした。そして9月29日には「大阪チーズケーキフォレスト」がオープンしている。いずれも、福岡店を見習って、ほぼ同じ構成の販売管理システムを構築する予定だ。

現段階では、まだ各店舗がそれぞれの販売管理システムを個別に運営している状態だが、今後は各店舗のシステムを結ぶことも検討していると大山氏は言う。

「店舗が増えてくれば、各拠点のシステムを一元化し、請求処理などの事務を統合することで業務を効率化することも考えられます。また、取引先様にとっても手間を減らすことができるでしょう」(大山氏)
【導入製品・ソリューション】
システムレジスタ BT-4000