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導入事例

CASIO Business : Case Studies[導入事例]
ADPS人事統合システム
シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル様
2006年9月14日掲載
人事・給与システムに採用したアドプスを使いこなして業務効率化を推進
ホテルの運営においては、顧客にサービスを提供する“職員”の管理が重要な役割を占める。東京ディズニーランドと東京ディズニーシーに隣接する東京湾岸のリゾートホテル、シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルでは、カシオの「アドプス人事統合システム」を採用し、これまで使ってきた他社の人事・給与システムでは不可能だった新たな活用に取り組んでいる。
 
人材がサービスに直結するホテル業では人事・給与システムが重要
ケーヨーリゾート開発株式会社
シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル
人事総務部 副課長 前原徹也氏
「ホテル業には、一般企業と違う特性があります。職員を効率的に管理できているかどうか、それがそのままサービスの品質に直結するのです。ですから、より効果的な人材把握の方法を探っていくことが重要です」と語るのは、ケーヨーリゾート開発株式会社 シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル 人事総務部 副課長の前原徹也氏。

ホテル業務の基盤を支える最も重要な要素は人材だ。人事関連のシステムは、効率的に人材を管理するために必須のシステムと言える。約850名(うち正社員は約600名)のスタッフを擁するシェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルでは、以前から人事・給与システムの活用を進めてきた。

シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルがこれまで使ってきた人事・給与システムは、あるベンダーのパッケージで、1999年に導入したものだった。
「しかし、この旧システムはサポート停止となってしまいました。ベンダーが人事・給与システムから実質的に撤退してしまい、後継製品がないという状況だったのです」(前原氏)

旧システムで使っていたのは、クライアントがWindows98、サーバがWindows NTで、老朽化に伴って次第に維持することが困難になってきていた。
2003年9月、シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルでは、新たな人事・給与システムを構築すべく、検討を開始することにした。

機能や将来性、使いやすさ、そして実績などの条件でアドプスを選択
シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルが検討したのは5社の製品だった。戦略的に重要な人事・給与システムだけに、じっくり時間をかけて検討している。まず各社の提案を聞いて3社に絞り、さらに綿密な要件定義などによる詳細検討を実施した結果、カシオのアドプスが選ばれた。

選定の際、特に重視したポイントは、そのシステムの機能と将来性だった。
「今までのオペレーションをできるだけ変えずに済むよう、旧システムと同じことができるものを、というのが機能面の条件でした。特に人事に関しては、過去の前例を参考とするケースが多いので、以前の履歴もきちんと残しておかねばならないのです。履歴データの移行については、アドプスは十分以上に期待にこたえてくれました。また将来性に関しては、最低でも5年、できれば10年は使い続けたいと考えています」(前原氏)

「長く使いたいという観点からは、人事・給与システム一筋にやっているという点もカシオを評価したポイントです」と、運用を担当するシステム管理部 係長の黒須敬之氏は言う。

アドプスの導入は2004年7月に開始され、2005年4月に稼働した。アドプスを導入することで、アドオンしなければならない項目は、旧システム運用時より格段に少なくなったという。

「旧システムではカスタマイズ部分が多かったので、ベンダーの担当者が交替する際など、引き継ぎで困ることもありました。アドプスはパッケージのまま手を入れず使える部分も多かったので、その心配は少ないと言えるでしょう。またカシオの営業やSEは人事業務について、実績に基づく豊富な知識を持っており、導入時には随分と助けていただきました」(前原氏)

高度なサポートを受けて自由度の高いシステムを使いこなす
シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルでは、2006年始めからアドプスが本稼働したという。
旧システムを廃止する前に、過去の膨大なデータも完全にアドプスへ移された。さらに、アドプスになって新しいテーブルが追加されている。

「新しいハードウェアを導入したという理由もあるでしょうが、パフォーマンスも大幅に向上しました。特に給与関連は、全員の給与明細を出力するのに旧システムでは1日かかったのがアドプスでは2時間で済むなど、かなりスピードが速くなっています」と、前原氏はアドプスを評価している。また黒須氏も、システム運用のしやすさについて「環境を維持するためのメンテナンス作業は、旧システムでは大変でしたが、アドプスになってメンテナンスフリーに近い状態となりました。これまで特に何も手を加えず運用できています」と語る。

一方、人事業務の部分では、パフォーマンス向上よりも機能向上のメリットが大きいという。Excelにアドインしてデータベースからデータを検索・抽出できる「NextCELL」が好評だ。
「アドプスの導入によって可能性が広がったおかげで、社内からのリクエストが増えましたね。データ抽出の柔軟性が高いのです。人事考課などの元データを作る際、以前はなかなか出したい形でデータを出せませんでしたが、これが非常に楽になりました。やはり一番のポイントはNextCELLでしょうね。NextCELLは自由度が高く、使いこなすのに習熟が必要ですが、求めている形で帳票を作ることができました」(前原氏)

NextCELLによる、データベースの検索・抽出イメージ
▲NextCELLによる、データベースの検索・抽出イメージ
 
自由度の高いシステムを上手に使いこなすため、前原氏らは「アドプススクール」も受講した。アドプスのユーザーのために、カシオが開催しているトレーニングだ。
「スクールは管理者レベルが受講し、学んだ内容を持ち帰って社内展開しました。講師の話が分かりやすく、基本的な動作をきちんと把握できるようになりましたね」(前原氏)
カシオのサポートは、導入後はもちろん、導入前も充実していたと前原氏は言う。
「実は、導入開始から本格稼働までの間に人事制度の改変期があり、制度が大幅に変わったところもあったのですが、カシオはそれをきちんとフォローしてくれました。また、社会制度に関する部分は受け身の対応になりやすいのですが、そういった制度面に詳しい方がカシオから参加していただいていたので、だいぶ助かりました。そして、この導入時のチームが、運用段階の今でも専任体制でサポートしてくださっているので、安心してシステムを任せることができます」(前原氏)
 
サービス品質向上のため人材のさらなる活用を目指す
シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルでは現在、さらにアドプスを使いこなしていこうとしている。
「例えば、会社として研修には大変力を入れていますが、旧システムでは、この研修に関する情報を活用できていませんでした。データは持っていたものの、全く関連を持っていなかったのです。今後、これを人事評価につなげていくことができるようにしていくつもりです」と前原氏は言う。
「さらに、申請手続きのWeb化を実現したいですね。24時間営業のホテルですから、セルフサービス化することで職員の負担も軽くなります。給与明細もWebで見られるようにしたいところです」

冒頭に紹介した前原氏の言葉にあるように、人材の活用実態がそのままサービス品質に直結するのがホテル業の特性だ。前原氏は、人材配置のさらなる効率化を目指している。 「現状での人材配置は、予測に基づいた1カ月単位のシフト表でしかありません。今後は、リアルタイムでお客様の動向や人件費、労務管理を確認しつつ、適正に配置していけるような仕組みを検討していければと思います」(前原氏)

【導入製品・ソリューション】
ADPS人事統合システム